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「Chango Walk 2015」紀行文

文 チェジェチョル

チャンゴウォーク2015 Part4 浜松~潮見坂へ



-2015/8/23-

昨日の猛暑には大分シビれました。歩きつつ、まどろみ中に居るようなそんな感覚が有りました。 陽射しの強さを思い知った感がありました。夕暮れ頃、空があまりにも綺麗だったから「浜名湖の夕暮れ」を撮影したかったけど間に合わなかったです。荷物担いで、ヨイショヨイショと走ったけど残念、時間切れでした。弁天島にて、只今ゆっくりしております。今日で静岡県が終わります。


浜名湖を越えてコンビニ休憩。 現れました今回お初の西の人。

「歩いて来たんすか? どっから?東京?えらいこっちゃでー」 『へー』 「仕事はあれですか、やっぱり人力車とかっすか?」 『う?』 「引くやつ」 『違います、太鼓叩きです』 「だから、かぁ〜」 『…』(笑) (※まだチャンゴはケースに入れたままです) 「これ、ソーラーっすか!ヤバい ヤバいでコレ」 『結構、強いんすよ〜これ』 「お兄さん、どこでも生きて行けますね〜」 『へー(笑)』

やっぱり好きです。こういう会話。デカイリュックを背負って歩いてたら、何で職業が人力車の人になるのだろうか? そして、太鼓叩きの職業の人が長距離歩くのは、納得の行く理由なのだろうか? とにかく、凄く好きなんです、この手の会話。分かるようで周りはよく分からない、全くロジックがしゃべるその当人の思いつき。ふふふ、今回お初の西の方。幸先良いです。それとも、人力車の下りとか、突っ込み待ちだったのかなぁ〜 車のナンバーは豊橋でした。


只今、新居の関所です。昔、通る時に皆ドキドキしたんだろうなと思います。突棒、これは痛いです。関所近くの芸者置屋「小松楼」にて、美人さん発見です。美しい。


-2015/8/24-

江戸を出立して最後に見る海の風景。そして京都から来る人達は最初に見る海の風景が「潮見坂」です。昨日夕方、潮見坂手前の浜で波に揺られること1時間。すぐに上がって愛知へ進もうと思っていました。でも、それはやっぱり無理でした。海が心地良いんです。そして、旅の道中、これが最後なのです。京都へ一度進んでしまうと内陸に入るから、もうすこし海とお話しをしてみようと決めました。そして潮見坂で泊まるも一つ大きな理由、それは「道の駅 潮見坂」です。屋根、トイレ、照明、治安、全て良く、そして何と足湯が有ります。夜〜朝10時まてはお湯が止まってるんですが朝ごはんを食べながら、お湯待ちをしています。本当に心地の良い場所です。


潮見坂から愛知へ、なんとなくすぐに入る気配じゃなかったんです。何かの予感みたいなものがありました。昨晩、コンビニでご飯を食べて居たら、ランナーとすれ違いました。大分軽装だったので地元の人かな〜と思ってはいたんですけど、どう見ても雰囲気は長距離走やってる人でした。気になりつつも一人ご飯を食べていたら、そのランナーが話し掛けてくれました、大石誠君です。なんと1000kmマラソン中、それも1ヶ月で、博多〜横浜まで。流石に驚きました。「そりゃぁ、違う匂いを出してるなぁ〜」と納得しました。二人でご飯食べながら、あれやこれやと話しました。自然の中を走ってる時の幸福感や、寝床の確保、炎天下の休憩場所… 話しても、話しても、尽きなかったです。


中でも素敵だな〜と思ったのは、総合格闘技をしている誠君。自分自身に対しても、そして後輩達に対しても、先ず自分が「カラダで動くこと」で表したいと願っている部分でした。コトバを使って言うことも大事だけど、自分のカラダをフルに使って相手と共有して行く。その話しをする誠君と視線が、凄く素敵でした。 チェは酒を呑んでて、誠君はタバコ吸っている。チェはテントで、誠君は温熱フィルム。


東京〜韓国と、博多〜横浜。それぞれ動くスピードや通るルートの違いは有るけれど、道端で出くわして、小一時間濃密な対話で共有し合う。 とっても、素敵な時間でした。今日どこで寝ようか?決めずに進んでる連中に共通して出ている殺気に違い緊張感が有ります。確かに初めはあるかもしれない、でも段々と楽しめるようになって来る。ピリピリした緊張感を通り超してった人が醸し出す笑顔が、私はトコトン好きなんです。「この人、分かる奴だ。」と感じてしまいます。 山の中でイノシシと駆けっこしても、楽しそうに話してる。すごくイイ笑顔。夜な夜な、浜松方面へと向かう誠君を囃す為、1kmくらい逆走しました。カラダが、軽い人の隣で走るのは本当に楽しいです。素晴らしい、誠君。いやーしかしビックリする程の、荷物の少なさ。驚愕しました。


 







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